【観葉植物の耐陰性とは?】日陰や薄暗い部屋でも育てられる観葉植物5選♪

インテリア・リビング・おしゃれ

「リビングが北向きで日中も薄暗い…」
「玄関にグリーンを置くと、すぐ弱ってしまう…」


光量不足に悩むあなたに朗報です。じつは観葉植物には“耐陰性”という頼もしい性質を備えた種類があり、わずかな明かりさえあれば健やかに育つものがたくさん存在します。

本記事では、まず耐陰性とは何かをわかりやすくひも解き、初心者でも扱いやすい観葉植物を五つ厳選してご紹介します。続いて、暗い部屋でも元気に育てるための水やり・置き場所・葉のお手入れポイントを具体的に解説し、植物育成ライトの上手な取り入れ方にも触れます。さらに、「徒長って何?」「完全な暗闇でも大丈夫?」といったよくある疑問にも丁寧に回答。読み終えるころには、日陰でも観葉植物を楽しむコツと自信がしっかり身につくはずです。

記事内には、私が実際に使って効果を実感した育成ライトや便利グッズのリンクも挿入しています。読み進めながら気になったら、そのままポチッと購入してすぐに試せるのも魅力。さあ、薄暗いお部屋にも癒やしのグリーンを迎え入れる準備を始めましょう。きっとあなたのお部屋にもピッタリのタフな相棒が見つかりますよ。最後までお付き合いいただければ、きっと「暗い場所でも植物は育つんだ!」という驚きとワクワクを感じていただけるでしょう。

薄暗くても観葉植物は育つ?観葉植物の耐陰性とは?

日光の届きにくい室内でも元気に育つ観葉植物たち。観葉植物の「耐陰性」とは、簡単に言えば日光が少ない日陰でも生長できる性質のことです。

直射日光の当たらない玄関やキッチン、北向きの部屋など、普通なら植物を置くのをためらうような場所でも、耐陰性のある観葉植物ならば育てることができます。ポイントは「少ないながらも光がある」こと。完全な暗闇ではさすがに光合成ができず、どんな植物も弱ってしまいますが、蛍光灯程度の明かりや窓から差し込むわずかな日射しでも「ないよりマシ」なんです。

例えば、私はかつて窓のないトイレに耐陰性植物を置いてみたことがあります。最初のうちは元気でしたが、やはり完全に日光ゼロの環境では限界があるようで、数ヶ月で徐々に弱り枯れてしまいました…。この失敗から学んだのは、耐陰性植物といえど真っ暗闇では育て方に工夫が必要ということ。逆に言えば、少しでも自然光が入る場所や照明の明かりが届く場所であれば、観葉植物を楽しめるチャンスがあります。

では、なぜ日陰でも育つ植物が存在するのでしょう?それは、彼らのふるさとが関係しています。熱帯雨林のジャングルを思い浮かべてください。背の高い木々が生い茂る林床(林の地面)では、直射日光はほとんど届かず常に薄暗い環境です。それでも足元にはコケやシダ、多肉質の草などたくましい植物たちが青々と茂っていますよね。耐陰性の強い観葉植物の多くは、こうした森林の木陰や下草として進化してきた種類です。そのため強い日差しがなくても効率よく光を吸収できる大きな葉や、ゆっくりめの成長スピードでエネルギー消費を抑える性質を持っています。「日陰で育つ=成長が遅い」とも言えますが、裏を返せばお世話の手間が少なくて済むとも言えるでしょう。実際、耐陰性観葉植物は「丈夫で初心者でも育てやすい」種類が多く、忙しい人やズボラな筆者(←私です)のような人間にとって心強い味方なんです。

結論として、薄暗い部屋でも観葉植物は育ちます! もちろん全く日が当たらないよりは、カーテン越しにでも少し光が入った方が植物も喜びます。それでも、耐陰性のあるグリーンなら日当たりの悪さを理由にインテリアグリーンを諦める必要はありません。「日陰OK」のタフな観葉植物たちを知って上手に選べば、あなたのお部屋もきっと癒やしのグリーン空間になりますよ。

耐陰性の強い観葉植物5選(初心者にも育てやすい植物を厳選)

それでは早速、日陰や薄暗い室内でも育てやすい観葉植物5種類を紹介します。どれも耐陰性バツグンで、初心者さんにもおすすめのものばかりです。「観葉植物 耐陰性 日陰 育て方」で検索すると様々なリストが出てきますが、ここでは筆者の経験や人気の高さから厳選した5つをご紹介しますね♪

1. サンスベリア(トラノオ) – 空気の浄化も期待できる頼もしさ!

ポイント:「これぞ最強の耐陰性!」と名高いのがサンスベリアです。

サンスベリアは厚みのある剣状の葉っぱがピンと上に伸びる姿が特徴で、日本ではトラノオ(虎の尾)とも呼ばれます。その見た目通り非常にタフな観葉植物で、薄暗い部屋の片隅でもほとんど姿形が変わらずにいてくれる頼もしさがあります。葉に水分を蓄える多肉植物の仲間なので、乾燥や多少の水忘れにも強く、初心者でも枯らしにくいんです。

サンスベリアの葉は硬く厚みがあり、少ない光でも効率よく光合成できるよう適応しています。また、他の植物のように光を求めてヒョロヒョロと徒長(とちょう)しにくく、暗い場所に置いても葉が間延びせずキリッと直立したままなのも嬉しいポイントです。日陰に強いだけでなく、じつは空気清浄効果が高い植物としてNASAのクリーンエア研究でも注目されました。夜間に酸素を放出する珍しい性質も持ち、寝室に置くグリーンとしても人気があります。

我が家でもサンスベリアを北向きの薄暗い廊下に置いていますが、週に一度水をやる程度のテキトー管理でも青々と元気です。葉が丈夫なので害虫も付きにくく、初心者の友人曰く唯一自分のズボラ管理にも耐えてくれている観葉植物とのこと(笑)。逆に日当たりの良すぎる場所では葉焼けして黄色くなることがあるため、直射日光の当たらない場所に置くくらいがちょうどいいですよ。

サンスベリアは耐陰性・耐乾性ともにトップクラスで、室内の空気をきれいにしてくれる効果も期待できる優等生です。「植物をすぐ枯らしてしまう…」と心配な方でも、サンスベリアならきっと育てられるはず。まず一鉢目に何を置くか迷ったら、ぜひ検討してみてください。

2. ポトス – 別名デビルズ・アイビー、暗闇でもグングン伸びる!

ポイント:観葉植物の定番中の定番「ポトス」も、耐陰性抜群で初心者向きのツル性植物です。

鮮やかな黄緑の斑(ふ)入り葉が美しいゴールデン・ポトスなどが人気ですが、実はこの植物、「Devil’s Ivy(デビルズ・アイビー)」=悪魔の蔦というちょっと怖い異名を持っています。これは「悪魔ですら枯らせない(=どんな環境でも枯れない)」というジョーク交じりの呼び名で、それほどまでにポトスは生命力が強く、多少薄暗い室内でも枯れにくいことを表しています。

ポトスは熱帯雨林では高木に巻き付きながら成長する蔦植物で、森林の薄明かりの中でも耐えられるような適応力を持っています。明るい場所の方が葉色は鮮やかになりますが、暗めの環境でもしっかり緑を保ってくれるのが長所です。ただし、品種によっては日陰だと葉の模様が薄くなったり緑一色になってしまうこともあります。例えば、葉が明るい黄緑色の「ネオンポトス」より、濃い緑色の「ジェイドポトス」や一般的なゴールデンポトスの方が日陰に強い傾向があります。とはいえ多少模様が変わっても枯れるわけではないので、その柔軟さも含めてポトスの魅力ですね。

オフィスの会議室やバスルームなど、自然光があまり入らない場所でもポトスが元気にツルを伸ばしているのを見かけませんか?実際、筆者の職場でも窓から離れた壁際に吊るしたポトスがぐんぐん伸びています。水やりをつい忘れて葉がしおれかけても、慌てて水をあげれば見事に復活してくれる「不死身のグリーン」です。また、伸びすぎたツルを切って水差ししておくだけで簡単に発根するので、増やして楽しむこともできます。枯らす心配が少ないどころか、むしろ増えすぎて困っちゃう嬉しい悲鳴をあげる人もいるほどですよ。

ポトスはインテリアグリーンの定番でありながら、そのタフさは折り紙付き。日陰〜半日陰でも育てやすく、水挿しでどんどん増やせるので園芸初心者さんにも最適です。吊り鉢にしてツルを垂らしたり、棚の上から垂れさせたりすれば、お部屋をジャングル風に演出することもできます。「まずは強いグリーンが欲しい」という方にポトスはハズレなしですよ。

3. ザミオクルカス(ZZプラント) – 驚異の生命力!暗い場所でも枯れ知らず

ポイント:近年人気急上昇中のザミオクルカスも、耐陰性が非常に高い観葉植物です。

アルファベットの頭文字をとって「ZZプラント」とも呼ばれ、肉厚で光沢のある濃緑色の葉が特徴的。いかにもエネルギーを蓄えていそうな茎葉のとおり、多少暗い部屋に置いてもしっかり生き延びる旺盛な生命力を持っています。オフィスや商業施設のロビーなど、自然光が乏しい室内装飾にもよく使われており、「日陰のインテリアプランツ」としてプロにも重宝される存在です。

ザミオクルカスは地下にイモ状の根茎を持ち、水分と養分をたっぷり蓄えることができます。そのため頻繁な水やりが不要で、むしろ乾燥気味を好むほど。光合成に関しても効率が良く、弱い光の下でもゆっくりと成長を続けます。一説には「10年以上水を与えなくても枯れなかった」という極端な逸話さえあるとか…。さすがにそこまで放置はおすすめしませんが(汗)、「耐陰性×耐乾性」の二刀流であるZZプラントが非常に丈夫なのは間違いありません。

筆者はかつてZZプラントを明かり取り窓しかない暗い玄関に置いていました。週に1回水をやるかやらないか程度でしたが、葉っぱはピカピカのまま新芽もニョキニョキ出てきてビックリ。逆に張り切って水をやりすぎてしまった別の鉢は、根元が腐って葉を落としてしまいました…。「可愛がりすぎ」は禁物という教訓ですね(笑)。ZZプラントは水不足には強い一方、日陰で土が乾きにくい環境だと過湿で根腐れしやすいので、水やりは控えめくらいが丁度良いです。多少放置しても平気なくらいがこの子にとっては居心地が良いようですよ。

ザミオクルカス(ZZプラント)は「ちょっとやそっとじゃへこたれない」タフさが魅力です。暗い室内でもつやつやの緑を保ち、グッと存在感のあるフォルムでお部屋を彩ってくれます。忙しくてお世話に時間をかけられない人や、頻繁に水をあげられない場所にもぴったり。「植物を枯らす才能がある」と嘆くあなたにもぜひ挑戦してみてほしい一鉢です!

4. アグラオネマ(Chinese Evergreen) – お洒落な模様葉で暗い場所をパッと明るく

ポイント:アグラオネマは近年インテリアプランツとして人気が高まっている観葉植物で、耐陰性が高いことでも知られています。

濃い緑に明るい斑が入った美しい葉は、暗い部屋でもそのコントラストで周囲をパッと明るく彩ってくれます。赤やピンクの葉脈が入った華やかな品種もあり、コレクション性も豊かです。「初心者でも安心の観葉植物」**と評されることも多く、初めての耐陰性植物にもおすすめできます。

アグラオネマが育てやすい理由は、その寛容さにあります。多少日が当たらない場所でもへっちゃらで、さらに土が多少乾燥していても平気という丈夫さがあります​。忙しくて水やりをつい忘れがちな方でも、アグラオネマなら「ごめんね~」と水をあげればしっかり持ち直してくれることでしょう。むしろ強い直射日光は苦手で、葉焼けしてしまうこともあるため、明るすぎない日陰~半日陰くらいが適しています。以前、友人がアグラオネマを日当たりの良い窓辺に置いたところ、葉色が薄くなり元気がなくなってしまったそうです。場所を北向きの部屋に移したら調子を取り戻したとのことで、日陰のほうがかえって居心地が良い典型ですね。

あるインテリア雑誌で「耐陰性が高く空気清浄効果もあるオフィスグリーン」としてアグラオネマが紹介されていました。それを真に受けた筆者は、職場の窓のない休憩スペースに一株置いてみました。案の定というべきか、蛍光灯の明かりだけでも数ヶ月にわたり青々とした葉を保ち、新芽も出てきました!さすがに成長スピードはゆっくりでしたが、「暗い場所でもちゃんと生きてる!」と感動したのを覚えています。水は土が乾いてからたっぷりあげる程度でOKでした。

アグラオネマ(Chinese Evergreen)は、その名の通り「究極の常緑」と言っても過言ではないほど丈夫で扱いやすい植物です。日陰に強く、多少水を忘れても機嫌を損ねにくいため、「植物育てるのが苦手…」という方へのプレゼントにも最適です。美しい斑入り葉が暗がりでも存在感を放ち、お部屋の雰囲気をぐっとお洒落にしてくれますよ。

5. スパティフィラム(Peace Lily) – 日陰でも可憐な花が咲く癒しの女神

ポイント:耐陰性のある観葉植物でお花も楽しみたいなら、スパティフィラム(Peace Lily)がイチオシです。

真っ白な仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる花(実際は苞ですが)が清楚で美しく、直射日光の当たらない室内でも開花してくれる貴重な植物です。濃緑色の大きな葉も艶やかで、花が咲いていないときでも観葉植物としての鑑賞価値は十分。名前の由来でもある“平和の象徴”のようなその姿は、見ているだけでホッと癒やされます。

スパティフィラムは熱帯アメリカ原産で、森林の薄暗い林床でも育つ性質を持ちます。そのため明るい日陰~半日陰を好み、強すぎる日光は必要としません。むしろ直射日光が当たると葉焼けしやすいので注意が必要なくらいです。加えて、空気中の有害物質(ホルムアルデヒドやベンゼンなど)を吸着・除去する空気浄化能力が高い植物としても知られており、NASAの研究でも上位にランクインしています​。つまり、日陰で観葉植物を育てながらお部屋の空気も綺麗にできる、一石二鳥の優等生なんです。

筆者は以前、スパティフィラムを薄暗い寝室で育てていました。日中はほぼカーテン閉めっぱなしという環境でしたが、半年に一度ほど白い花を咲かせてくれて感動!水切れに気付かず葉っぱがぐったり垂れてしまったことも何度かありますが(この植物は乾くと dramatical に葉が垂れます)、水をあげると数時間でシャキッと復活してくれる姿には毎回びっくりさせられました。「ごめんね」とお水をあげた後に見る元気になった姿は、まるで植物から許してもらえたようでホッコリします。ただし根が常に湿った状態だと根腐れしやすいため、水やりは土の表面が乾いてからがお約束。日陰で乾きにくいぶん、ペースを掴むまではこまめに土の乾きをチェックすると安心です。

スパティフィラム(Peace Lily)は「日陰でも咲くお花が欲しい!」という希望を叶えてくれる貴重な存在です。耐陰性が高くお手入れも比較的簡単ですが、水切れのサインを葉が教えてくれるので初心者にも育てやすいでしょう。白い花と緑の葉のコントラストが暗いお部屋のアクセントになり、空気もクリーンにしてくれるかもしれません。まさに癒やし効果満点の耐陰性植物と言えますね。

日陰や薄暗い部屋でも観葉植物を元気に育てるポイント3選

耐陰性のある観葉植物とはいえ、育てるうえでちょっとした工夫をすることで、さらに元気に長く楽しむことができます。ここでは、日陰や薄暗い場所で観葉植物を育てる際のコツを3つご紹介します。「日陰の観葉植物の育て方」としてぜひ参考にしてください。

  1. 水やりは控えめに! … 日当たりの悪い場所では土が乾きにくく、植物の蒸散(じょうさん:葉から水分が蒸発すること)も穏やかになります。そのため水の吸収量も減るので、つい今まで通り水をあげていると鉢内に水分が過剰に残り、根腐れの原因に…。耐陰性植物の多くは乾燥気味を好む種類でもあります。基本的には「土の表面が乾いてから数日待って水やりする」くらいで丁度良いでしょう。特にサンスベリアやZZプラントのように多肉質の根や茎を持つものは、水の与えすぎに要注意です。「日陰=涼しい=あまり乾かない」という図式を頭に入れて、やや控えめの水やりを心がけましょう。逆に乾燥に弱いシダ類などを日陰で育てる場合は、霧吹きで葉水を与えて湿度を補ってあげると葉先の枯れ込みを防げます。
  2. 置き場所を工夫しよう … 同じ部屋の中でも、少しでも明るい場所に置いてあげることで植物のストレスはかなり軽減されます。例えば窓際から離れた場所に置く場合でも、定期的に鉢を回転させてあげると、葉が一方向に偏って伸びるのを防げます。月に一度程度、植物を別の明るい部屋やベランダに「日光浴」させてあげるのも効果的です(ただし真夏の直射日光はNG。木漏れ日程度に)。部屋の構造上どうしても暗い…という場合は、鏡を使うという裏技もあります。大きめの姿見や壁鏡を植物のそばに置いて窓の光を反射させれば、暗い隅にも自然光を届けることができます​。インテリア的にも空間が広く見えるメリットがあるので一石二鳥ですよ。
  3. 葉っぱのお手入れ&観察 … 日陰で育てる観葉植物こそ、葉っぱのケアが大切です。埃(ほこり)で葉が汚れているとせっかくの光を十分に吸収できません。ときどき柔らかい布やティッシュで葉を優しく拭き、きれいにしてあげましょう。葉水(はみず:霧吹きで葉に水を吹きかけること)も埃を落とす効果があります。葉がツヤツヤになると見た目にも気持ちがいいですよね。それから、日陰育ちの植物は徒長(とちょう)といって茎が間延びしやすい傾向があります。もし茎ばかりヒョロ長く伸びて葉が間引いたようになる場合は、思い切って剪定(せんてい)して株元から新芽を吹かせるのも手です。「弱々しい細長い茎や色の薄い新葉」は光不足のサインでもあります​。その場合は置き場所や照明を見直してあげましょう。また、日陰は風通しも悪くなりがちなので、害虫(カイガラムシやハダニ等)やカビが発生しないかこまめに葉を観察することも大切です。葉裏までチェックして、早期発見・早期対処を心がければ怖くありません。

観葉植物には植物育成ライトがおすすめです♪

「部屋が本当に暗くて、さすがに植物が心配…」「窓の無い部屋でもグリーンを飾りたい!」という場合、現代の強い味方が植物育成ライト(プラントグロウライト)です。最近はLED技術の進歩により、コンパクトでおしゃれな室内用育成ライトが数多く市販されています。太陽光に近いフルスペクトルLEDを搭載したライトなら、見た目は普通の電気照明と変わらない白色光でありながら植物に必要な光の波長をしっかり含んでいるので、人間にも植物にも優しい環境を作れます。「日陰OK」とはいえど植物は光合成して生きる生き物。人工の太陽を上手に使ってあげれば、日当たりの悪さを完全にカバーすることも夢ではありません。

実際、筆者も窓辺から離れたコーナーで観葉植物を育てるためにデスクライト型の育成LEDを使用しています。結果は上々で、ライトをつけている間は観葉植物たちもご機嫌に葉を広げ、新芽も次々と展開してくれるようになりました。「やっぱり光を求めていたんだなぁ」と実感すると同時に、部屋全体も明るくなり一石二鳥です。

では、具体的にどんな育成ライトがおすすめかというと、ポイントはLEDタイプであることとタイマー機能が付いていることです。LEDは消費電力が低く発熱も少ないので、長時間照らしても安心です。植物は概ね1日8~12時間程度の光があると健全に育つので​、タイマーで自動点灯・消灯してくれるタイプなら手間いらずで管理できます。また、スタンド型やクリップ型など形状も色々ありますが、置き場所に合わせて選ぶと良いでしょう。例えば鉢のそばに自立ポールを立てて照らすスタンドタイプは観葉植物のレイアウトに干渉せず使いやすいですし、棚板やデスクに挟めるクリップタイプは複数の鉢をまとめて照らせて便利です。

最近では通販サイトで手軽に手に入ります。筆者も最初は「ライトって高いんじゃ?」と構えていましたが、調べてみると意外と安くてデザインも悪くないものが多く驚きました。設置もコンセントにつないで植物の近くに置くだけ。観葉植物用に開発されたライトなので光の強さや色も最適化されており、日陰で育てる心強い相棒になってくれますよ。

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お部屋の照明でも植物に全く効果がないわけではありませんが、どうしても人間向けの明るさなので十分とは言えません。観葉植物を本格的に日陰で育てるなら、ぜひ育成ライトの導入を検討してみてくださいね。薄暗かったお部屋の一角が、ライトのおかげでグリーンスポットとして生まれ変わるかもしれません♪

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【みんなが悩む疑問を解決します!】観葉植物の耐陰性や日陰で育てる際の質問5選

日陰での観葉植物栽培について、読者の皆さんが抱きがちな疑問をQ&A形式でまとめました。同じ悩みを持つ方はぜひ参考にしてください。

Q1. 耐陰性がある植物って完全な暗闇でも育ちますか?

A. 完全な暗闇(例えば窓も照明もない押入れの中など)では、さすがにどんな植物も長期間育つことはできません。耐陰性とは「あまり光がなくても耐えられる」という意味であって、「光が全く無くてもいい」という意味ではないのです。とはいえ、蛍光灯やLED照明の明かり、窓からのわずかな日射しなど、人間の目には「薄暗いな」と感じる程度の光量でも植物にとっては貴重なエネルギー源になります。一般的に人が新聞の文字を読める明るさ(だいたい照度50~100ルクス以上)さえあれば、耐陰性植物は生育可能と言われています。例えばオフィスの照明下やレース越しの弱い日光が差す程度の場所でも、前述のサンスベリアやポトスなどは十分生き延びてくれるでしょう。ただし成長スピードは遅くなるため、「あまり背丈が伸びないな…」と感じてもそれは光量相応の正常な反応です。むしろ「伸びない=手がかからない」と前向きに捉えて、気長にお世話してあげてください。もし可能であれば時々は窓際に移す、人工光を当てるなどプチ日光浴を取り入れるとベターです。

Q2. 耐陰性が高い植物でも、やっぱり日なたで育てた方がいいのでしょうか?

A. 基本的には、適度に明るい環境の方が植物はより活発に成長します。耐陰性が高い植物は日陰でも「枯れない・そこそこ育つ」ですが、日当たりの良い場所に置けばもっと葉が増えたり色鮮やかになったり、花が咲きやすくなったりする場合が多いです​。例えばサンスベリアは暗い場所でも形は崩れませんが、新しい葉が出るスピードは遅くなります。ポトスも日陰でも伸びますが、明るい環境の方が葉の模様がはっきり出てボリュームも増します。ただし注意したいのは、耐陰性植物の中には強い直射日光が苦手なものも多いことです。いきなりガンガンの日なたに出すと葉焼けしてしまうケースも…。理想的なのは「明るい日陰」(レースカーテン越しの柔らかな光が当たる程度の場所)です。また、日向に出すと土の乾きが早くなるので、水やり頻度も増やす必要があります。要するに、その植物が心地よく過ごせる環境を探ってあげるのが一番です。耐陰性植物の場合、「日陰でもOKだけど明るい方がもっと嬉しい」というスタンスで、置き場所を季節や成長具合に応じて調整してあげると良いでしょう。

Q3. 暗い部屋で育てていたら茎がひょろ長く伸びて葉っぱが小さく…これって大丈夫?

A. それは光不足のサインかもしれません。植物は十分な光が得られないと、少しでも光に近づこうとして茎を間延びさせる性質があります。この状態を「徒長(とちょう)」と呼びますが、徒長すると茎ばかりが細長く伸びて葉の数が減り、見た目も貧弱になってしまいます。また新芽や葉の色がやけに薄い場合も、光合成不足で葉緑素が十分に作れないせいかもしれません​。対策としては、まず置き場所を見直すこと。今より少しでも明るい場所に移動させたり、前述の植物育成ライトを利用したりして光量を補ってあげましょう。徒長してバランスの悪くなった茎は、思い切って剪定してしまっても大丈夫です。切り戻すことで株元から新しい芽が出てきて、再び締まった樹形に立て直せる場合が多いです。剪定した茎は先端を水差しにして発根させればまた新たな株にもなりますので、一石二鳥ですね。いずれにせよ、徒長はよくある現象で植物が「もっと光が欲しいよ~」と教えてくれている状態とも言えます。そのサインを見逃さず、環境を改善してあげれば植物も元気を取り戻すでしょう。

Q4. 日陰で育てる場合、肥料はあげた方がいいですか?

A. 日陰でゆっくり育っている植物には、肥料は控えめでOKです。というのも、光が少ない環境では植物の成長スピードが落ち、必要とする栄養もそれほど多くありません。積極的に新芽を出さないぶん、肥料を与えすぎると余った養分が蓄積して逆に根を傷めてしまうことも…。基本的には春~初夏の生育期に緩効性の固形肥料を少量与える程度で十分でしょう。液体肥料を使う場合も表示の規定濃度より薄めにし、頻度も月1回程度で構いません。むしろ無理に肥料をあげずとも、枯れていないのであればそのままの調子で維持する方が安全です。葉色が明らかに薄くなってきたり、新芽が極端に小さくなったりして「栄養不足かな?」と感じたときに、様子を見ながら少し足してあげるくらいが良いでしょう。耐陰性植物は環境の乏しさに適応しているので、あまり過保護にしすぎないのもコツですよ。

Q5. 窓の無い部屋にグリーンを置きたいのですが、やはり育成ライトが必要ですか?

A. 窓が全く無い場合、昼間でも照明だけが頼りになりますね。その場合、植物育成ライトがあるとベターです。普通の部屋の照明でも植物はなんとか生き延びるかもしれませんが、健康に育つための光量としては圧倒的に不足しています。特に観葉植物をインテリアとして長期間楽しみたいなら、育成ライトの導入を強くおすすめします。前述の通り、タイマー付きLEDライトをセットすればお世話も楽ですし、植物の調子も格段に良くなります。それでも「ライトはちょっとハードルが高い…」という場合は、週に一度は別の明るい部屋や屋外(日陰)に鉢ごと移して光を浴びさせるようにしましょう。いわば植物の日光浴タイムを作るわけです。これならライトを買わずとも光不足のストレスをある程度リセットできます。忘れがちですが、部屋の照明もなるべく植物の上から当てるように配置すると効果的です。天井のシーリングライトだけでなく、観葉植物の近くにスタンドライトやデスクライトを置いて上から照らしてあげるだけでも随分違いますよ。弱い光でも「当たる時間」と「当たる角度」を工夫すれば植物は応えてくれます。窓なし部屋でもあきらめず、ぜひ色々試してみてくださいね。

おしゃれに飾ろう!耐陰性観葉植物おすすめインテリア術

耐陰性の観葉植物を手に入れたら、ぜひおしゃれに飾ってインテリアに活かす工夫も楽しんでみましょう。ただ暗い場所に置くだけではもったいない!ここでは、耐陰性グリーンを素敵に見せるインテリア術をいくつかご紹介します。

薄暗いレンガ壁をバックに観葉植物をスタイリング。手前右は耐陰性の高いテーブルヤシ。まず、高さの異なる植物を組み合わせてレイアウトするテクニックです。耐陰性の強い植物には背丈が低めのもの(例:ポトス、アグラオネマ、オリヅルランなど)から中型のもの(例:モンステラ、ゴムの木)、高く伸びるもの(例:テーブルヤシ、ドラセナ)まで様々あります。それらをグループで配置することで、まるで屋内に小さな森ができたような豊かな雰囲気になります。背の高い幹ものの足元に小さな鉢を添えると、互いの陰影で立体感も生まれておしゃれ度アップです。

次に、ハンギング(吊り下げ)プランツを活用するアイデア。日陰でも育つポトスやアイビー、ペペロミアなどは吊るして飾ると垂れ下がる蔓が動きのあるシルエットを描き、空間を彩ってくれます。天井から吊るすことで床スペースを取らず、なおかつ窓に近い高所の明るい場所を活用できるという利点もあります​。耐陰性植物とはいえ少しでも光に近い方が元気になってくれるので、吊り鉢にして窓辺に近い高さに吊るすのは理にかなっているんですね。麻ひもやマクラメプラントハンガーを使えば、ナチュラルでおしゃれな雰囲気も演出できます。

さらに、鉢カバーやプラントスタンドにこだわるのもおすすめ。せっかくならインテリアのテイストに合わせて鉢やカバーを選びましょう。北欧風のお部屋ならシンプルなホワイトやグレーの陶器鉢、ナチュラルテイストならバスケット素材の鉢カバーに入れるだけでグッと統一感が出ます。プラントスタンド(植木鉢用の台)を使って高さを出すと、暗い足元から植物を持ち上げて照明の当たり具合も良くなりますし、視線の高さにグリーンがあると空間に奥行きが生まれます。

最後に、照明と植物を組み合わせた演出もご紹介します。間接照明のそばに耐陰性植物を置けば、昼間は自然光が弱くても夜はライトアップされて美しい陰影を楽しめます。例えば足元を照らすフロアライトの隣にサンスベリアを置けば、葉のシルエットが壁に映ってムーディーです。植物育成ライトを使っている場合も、その光をインテリアライト代わりにしてしまう発想です。最近の育成ライトはオシャレなスポットライト風のものも多いので、照らし方次第でグリーンが主役のライティングデザインになります。

このように、耐陰性観葉植物は飾り方ひとつでお部屋の雰囲気をぐっと高めてくれます。暗い場所に置ける=部屋のあらゆる場所がグリーンスポットになる可能性があるということ。ぜひ自由な発想でレイアウトして、あなただけの癒やしのグリーンインテリアを作り上げてくださいね。

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございます。今回は「耐陰性」というキーワードを軸に、日陰や薄暗い部屋でも育てられる観葉植物とその育て方のコツをご紹介しました。

日当たりが悪いお部屋でも、観葉植物をあきらめる必要はまったくありません耐陰性の強い植物たちは、あなたの工夫次第でしっかり応えてくれます。サンスベリアやポトスといった定番の頼もしいグリーンから、ZZプラントやアグラオネマのような新顔のタフネス植物、そしてスパティフィラムのように日陰で花まで見せてくれる癒しの女神まで、選択肢はたくさんあります。

ポイントは、植物の声に耳を傾けること。葉の様子や成長具合を観察しながら、水やりの頻度や置き場所、場合によっては育成ライトの助けを取り入れて、その植物にとってベストな環境を整えてあげましょう。たとえ成長がゆっくりでも、その分日々の変化に気付きやすく、愛着もひとしおです。「今日も元気にしてるかな?」と植物を気遣う時間は、きっとあなた自身にとっても癒やしのひとときになるはず。

薄暗い部屋の片隅に、小さなグリーンがあるだけで心がほっと和みますよね。耐陰性の観葉植物たちが、皆さんのお部屋を少しでも明るく彩り、癒やしを与えてくれますように。ぜひこの記事を参考に、日陰グリーンとの素敵な暮らしを始めてみてくださいね。あなたのグリーンライフがうまくいきますよう、陰ながら応援しています🌱✨

おまけトーク

夜更けにキーボードを打っていると、ふと背後で「カサッ」と葉のこすれる音がしました。振り向けば、薄暗いリビングの片隅でサンスベリアとポトスが並んでため息をついているように見える――いや、もちろん気のせいです。ただ、昼間に比べて葉先が少し元気をなくしているのは事実でした。

そこで試しに、デスクライト代わりにしていたLED植物育成ライトをリビングへ移動し、そっと点灯。ついでに読書用に使っていた小型サーキュレーターも弱風で回し、空気をゆるやかに循環させてみたのです。

ライトの柔らかな白光が葉をやんわり照らし、サーキュレーターの風がふわりと揺らす。その様子があまりに心地よさそうで、思わずソファに腰掛けて見入ってしまいました。

しばらくすると、先ほどまでうなだれていたポトスのツルが微かに持ち上がり、サンスベリアの葉もピンと背筋を伸ばしたように見えます。「やっぱり光と風が好きなんだなぁ」と独りごちていると、隣のテーブルでまどろんでいた愛犬ポンが、葉陰を枕にしてウトウト。植物も犬も涼しい風に包まれて、まるで深呼吸しているようでした。

――それから数日。ライトとサーキュレーターは、人間が寝るまでの数時間だけ優しく稼働中。おかげでリビングのグリーンは以前より張りのある葉色を保ち、ポンの定位置もソファから植物の側へとお引っ越し。どうやら“光浴びスポット”の居心地の良さに目覚めたようです。

ひとことメモ
*植物育成ライトは、読書灯や間接照明としても使えるデザインが豊富。
サーキュレーターは人にも犬にも涼しく、部屋干しの洗濯物も早く乾く副産物つき。

「買ってよかった!」と大声でおすすめするつもりはありませんが――もし、あなたの家のグリーンが夜になると少し元気をなくすように感じたら。ほんのり灯るライトとやわらかな風をそっと当ててみると、植物もペットも、そしてあなた自身も、ほんの少し深呼吸できるかもしれません。

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参考文献(References)

  • Better Homes & Gardens: “32 Best Low-Light Indoor Plants to Brighten Up Your Home” (March 31, 2025)
  • House Beautiful: “I Live in a Dark Apartment & These Are the Low-Light Plants I’m Growing This Spring” (March 5, 2025)
  • Penn State Extension: “Low Light Houseplants” (Master Gardener Article, December 13, 2024)
  • Architectural Digest: “Caring for Indoor Plants in Low Light Conditions” (Plant care article, ArchitecturalDigest.com)
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